”貴方に触れない私なら、無いのと同じだから”
 
 
 
 
 
頭に響くの声。
それはオイラとアンナのことを言っている。
アンナがいるから、はそんなことを言ったんだ。
 
 
 
 
 
オイラが、を苦しめている。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・寝れないんか?」
「葉・・・うん、ちょっとね。」
 
 
不自然な笑い。
こわばってる。
 
 
 
 
「苦しいんか、。」
「・・・そんなこと、ないよ。」
「笑顔が、不自然。」
「そっか。ハハハ。」
「それも不自然。」
 
 
弱ったなー・・・なんて呟きながら、は空を見上げた。
オイラもつられて見上げる。
 
 
 
 
満天の星。
 
広い世界にちっぽけな自分。
 
 
 
 
 
 
「星、綺麗だよねー・・・。」
「そうだなー。」
「空見てるとさー、すっごいちっこいよね、自分ってさ。」
「おー。」
「泣けないよね、ホント。悩みなんて、小さすぎて。」
「・・・そんなことはないぞ、。」
「・・・・・。」
 
 
 
 
 
 
を見て、ニッと笑って見せた。
少し、びっくりした顔をしている。
 
 
 
「人にはそれぞれ、悩みはある。
空がどんなに広くても、悩みの大きさなんて・・・かわらないとおもうんよ。
いいんよ、
もっとオイラ達を、いや、オイラを頼れよ。」
「そうだね。もっと葉達を、頼らなくっちゃね。」
、オイラを頼れよー。」
「それは無理。」
 
 
 
 
 
明るい笑顔。
瞳は悲しみに満ちていた。
 
 
 
 
 
「・・・葉は、アンナの大切な人だもの。
アンナが悲しむことは、したくない。」
 
 
 
ほらまた、
オイラはを苦しめてる。
 
 
 
「アンナと出逢って、私は日々を本当にしあわせに感じられるんだもん。」
「・・・気持ちを押し殺してまでもか?」
「葉・・・どういうこと?」
の気持ち、オイラがきちんと受け止めてやる。」
「冗談でしょ?」
「本気だ。」
 
 
 
 
 
 
無理してた。
オイラも、も。
 
アンナのことは大切だ。
でも、アンナ対するものとは違う感情が
オイラの中でに対して流れている。
 
 
言葉にしにくいなぁ。
 
 
とてつもなく、を”愛しく”想っている。
 
 
 
 
 
 
 
「よっ、葉・・・止めて。」
「すまん。でも、オイラは嘘はつけんよ。」
「アンナが・・・アンナが悲しむじゃない。
悲しみの上に成り立つしあわせなんて、脆いだけよ。」
「そうかもしれんなぁ。
・・・あの日、がオイラに言ったこと、オイラもそうなんよ。」
「葉に、言ったこと?」
 
 
”貴方が触れない私なら、無いのと同じだから”
 
 
 
 
 
 
「・・・・・・・・。」
「アンナには、伝えた。」
「何を?」
「オイラの気持ち。
に対する、オイラの気持ち。」
「嘘・・・。」
「ウェッヘッヘッ。嘘はつけんよ、オイラは。」
「・・・・・アンナぁ〜・・・・・。」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
は泣き崩れた。
オイラはを追い込んでいく。
わかっている。
苦しめているということを。
わかっている。
悲しませているということを。
でも、苦しいんよ。
嘘をついて生きていくことの方が、
辛くて悲しくて苦しいんよ、
 
だから・・・泣かないで。
泣くのなら、この腕の中で、泣いてくれ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
”葉でが救われるんだったら、それでもいいわ。”
 
 
 
「ア・・・ンナ・・・・・。」
「どうした、。」
「・・・嘘は、つきとおせないんだね。」
 
 
 
 
 
 
 
 
月の光の中、親友の声を聞いた。
こんなにも醜い私を、優しく照らして・・・救い出してくれた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ありがとう。
 
 
こうして曖昧な日々に別れを告げ、
私は心の底から微笑んだ。