「あれから2年か・・・。」
「・・・うん。」
「なぁ・・・、今幸せか?」
「うん・・・。だって、ロスが傍にいてくれてるから・・・。・・・ロスは? 幸せ??」
「あぁ・・・、と一緒にいられて幸せだよ・・・。」
「・・・ロス。」
・・・。」
 
2人の時間は、今始まったばかり・・・。
 
 
 
 
 
+-- 遠い日の歌 --+
 
 
 
 
 
あれは18歳の時・・・。
初めてあの夢を見た時のことだった・・・。
 
ギリシアの聖域に来て、まだ間もない頃、私は不安で仕方なかった。
こんな所で1人でやっていけるのだろうか・・・。
確かにみんなはいい人だけど・・・。
それでも、いつも心には少しの不安が絶えず留まっていた。
 
 
 
そんな中、ある日夢を見た。
 
 
・・・だれ・・・??
私を励ますような力強い声。
私を優しく包み込んでくれるような暖かさ。
私の寂しさを溶かしてくれる優しさ。
私の全てを本当に大切に思ってくれている・・・。
そんな小宇宙・・・。
あなたは一体だれなの・・・??
 
 
ふと目を覚ますと、目の前に先程夢で見た暖かな小宇宙を感じた。
しかし人の姿はない。
 
「・・・だれ・・・??」
 
部屋の中、の声だけが響く。
 
「・・・お願い、姿を見せて!!」
 
が叫ぶと、ぽうっ・・・と、誰かの人影の様なものが浮かび上がった。
が、の名を呼ぶとすぐに消えてしまった・・・。
 
 
 
 
 
 
それからというもの、は、常にその小宇宙によって守られている気がしてならなかった。
 
 
「・・・アイ・・オ・・・ロス・・・・??」
 
あれから2ヶ月程経った夜、ふと、ある男の名を呟いてみた。
そして辺りを見回しながら、必死に呼びかける。
 
「アイオロスなんでしょ・・・?? いつも私を見守っていてくれたのは!!」
 
 
・・・ぽぅっ・・・
 
 
・・・。」
「・・・やっと逢えた・・・アイオロス・・・・・。」
 
淡い光の中から現れた姿は、
2ヶ月前に感じた時と同じ、力強くて優しくて暖かい小宇宙を纏った青年だった。
 
「・・・どうして、俺だと分かったんだ・・・?」
「くすっ・・・・・・、お月さまが教えてくれたのvv」
 
 
 
「ずっと貴方に逢いたかったの・・・。逢って色んな話がしたかったの。」
「・・・俺もだ・・・。」
 
「・・・どうして・・・??」
「??」
「貴方は、生き返ってこなかったの・・・??」
「・・・それは、お前と出会うためだ。」
「え??」
「もしも俺が生き返ってしまっていたら、には出会えなかっただろ??」
 
彼の言葉を聞いた時、急に胸が苦しくなった。
・・・私のために・・・。
私と出会うために、貴方は自らの時間を止めたの??
そう思ったら、頬を微かに濡らしていた。
 
「・・・ア・・・・イオ・・ロ・・・・ス・・・あり・・・・が・・と・・・・・。」
 
今はこれだけ言うのが精一杯だった。
アイオロスは、私の大粒の涙を手でそっと拭いてくれた。
 
「・・・・・・泣かないで・・・・。」
「・・・でも・・・・わたし・・・の・・・ため・・・・・に・・・・・・。」
「大丈夫だよ・・・・、俺の事は。・・・もう行かなきゃ・・・・・また必ず逢えるよ・・・・。」
 
 
アイオロスはそれだけ言うと、私から離れ、またすうっと消えていった・・・・。
 
 
「・・・いや・・・・・いやっ・・アイオロス・・・・何処へも行かないで・・・・。
 せっかく逢えたのに・・・・・アイオロスっ・・・・ぃやっ・・・・・・・いやあぁぁぁぁぁぁっっ!!」
 
 
 
 
 
 
-----2年後-----
 
 
はいつものように修行をしていた。
 
「・・・!!」
 
人の気配がした。
しかもこの小宇宙は・・・・!!
 
「アイオロス・・・??」
 
2年前のあの日から一日たりとも忘れた事の無い、この小宇宙の主は!!
 
「アイオロスなの?! 何処?? アイオロスっ!! 何処にいるの??」
「・・・・・・・。」
 
背後から名を呼ばれ、振り向いた先に居た人こそ・・・・。
 
「アイオロスっ!!」
 
アイオロスは、アテナの力によって奇跡の復活を遂げていたのだった。
私は夢中で彼に抱きついた。
 
っ・・・!!」
 
彼もまた、私を強く抱きしめてくれる。
 
「アイオロス・・・アイオロス・・・・・。」
「・・・待たせてごめん・・・。でも、これからはずっと一緒だ・・・・。」
 
 
 
 
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
 
 
おしまいおしまい♪