「ない!」
 
 
 
いつもつけてるピアスがなくなった。
ドロップ型の可愛いピアス。
すごく気に入っていて何よりも大事にしていたのに。
 
 
 
 
 
〜・・・ちょっとちょっと。」
『ん?なんだ。』
「ピアスがなくなっちゃった〜・・・。」
『ピアスぅ〜?ああ、いつもつけてるやつか?』
「うん。」
『そこらへん探してきてやるよ。』
「うん。ありがとう〜・・・。」
 
 
にお願いして、そこらへんを探してもらってる。
 
おっかしぃな〜・・・。
昨日は一体なにしてたんだっけ。
どこに行ったっけ?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
『おお、。』
『あ、馬孫か。よぉ。』
『どうしたのだ。何をそんなにキョロキョロしている?』
の奴が一番大切にしているピアスをなくしたんだ。』
『ピ・・・アス?』
『そうだ。耳につける・・・雫型の虹色の・・・。』
 
馬孫にあった。
のピアスの説明をすると、手をポーンと叩いて、
奴はにっこり笑った。
ちょっと、怖い。
 
 
『しってんのか?』
『いや・・・私も探そう。』
『おう!そうしてくれるか。ありがとう、馬孫!』
『・・・いや、なに。』
 
 
 
 
 
不敵に笑うと、どこかへ行ってしまう。
まぁ、人手は多い方がいいからな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ないなぁ〜・・・。」
殿、どうなされたのでござるか?』
「あ、阿弥陀丸。あのね、大事な物をなくしちゃったの。」
『大事なものでござるか?』
「うん。」
 
 
炎の中を掃除がてらに一生懸命さがしていると、
阿弥陀丸が不審そうに見ていた。
 
私はピアスの説明一生懸命すると、
阿弥陀丸は何かひらめいたような顔をする。
 
 
「なに?ある場所、知ってるの?」
『いや・・・拙者も共に探すでござるよ。』
「本当?」
『うむ。』
「うれしいなぁ〜・・・ありがとう、阿弥陀丸。」
 
 
 
 
一緒に捜してくれると言って、
阿弥陀丸はパッと消えてしまった。
 
きっと他の所を探してくれているんだろうなぁ。
ありがたいな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「・・・雫型のピアスか。」
『はい、ぼっちゃま。』
「馬孫、探すのだ。」
『はい!ぼっちゃま!!』
 
 
 
様の探し物の話をぼっちゃまに伝えた。
これでぼっちゃまが見つけだされ、様にお渡ししたら・・・。
 
嗚呼、馬孫感激。
 
きっと素晴らしい恋物語のような展開になることだろう!
私が生きていたら・・・書物にして、世界中の人々にお伝えしたい!
・・・フフフ・・・自動書記、なんて手もあったな。
 
 
 
 
 
「見つかり次第連絡しろ。」
『わかりました、ぼっちゃま。』
 
 
 
ぼっちゃまもやる気でなによりだ。
 
やはり様ともなると、違うのだな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
『・・・と、言うわけでござるよ。』
「そうか。んじゃ、探すか、阿弥陀丸。」
『そうこなくっちゃ、で、ござるよ。』
 
 
葉殿に殿のなくしたものの話を伝えた。
ゆる〜く空を見上げていた葉殿は、ニヤリと微笑んで、
探すために立ち上がった。
 
・・・葉殿と殿は・・・お似合いでござるからな。
拙者は2人が一緒にいるところが大好きなので、
これを機に、密接になれば・・・と、狙ったまで。
 
フフフ・・・上手くいくといいでござるな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「聞いちゃった。僕たちも探しに行こうよ、S.O.F。」
 
 
 
 
 
雫型のピアス。
可愛いの大事な物だって。
 
それじゃあ、僕の存在をしっかりと記憶させるのには良い機会。
 
 
「未来王の僕にわかんないことなんか、ないからね。」
 
 
 
 
 
虹色に輝くピアスの捜索を始める。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「お風呂入ったときはあったんだよね。」
 
炎中ピカピカにしちゃって、一休み。
はぁ〜・・・ないな。
アレ、本気で大事な物なのに・・・。
 
 
「アレがないと、まずいなぁ〜・・・。」
『まだ見つからないのか、。』
「あ、・・・うん。見つからない。」
『まずいな。』
「まずいよね〜・・・やっぱ。」
『アレがないとお前、大惨事になるぞ。』
「そうだよねー・・・アレのおかげで普通の生活できてるからね。」
 
 
 
 
 
あのピアスは、私の一種の”制御装置”。
アレが無くなると、
身体の奥から、とめどなく流れる巫力。
しかも・・・それは限界を知らずに、ぐんぐん流れ出て、
本気で大変なことになる。
 
 
 
 
 
『あーあ・・・あれほどなくすなっていわれていたのによ。』
「う゛。」
『それにしても・・・あんまり物をなくさないお前が、めずらしいな。』
「・・・まさか、あの方に何かあったんじゃないでしょうね。」
『まさか・・・。』
 
 
 
 
 
携帯で電話。
ピアスを作ってくれた”お師匠様”へ。
 
「もひもひ、です。」
”・・・ピアス、なくしたんだろう、お前。”
「う゛。」
”はやく探せ!私はなんともなっていないからな!”
「ほ、本当ですか、お師匠様〜・・・。」
に心配かけるほど落ちぶれてはおらん!
 
プツッ・・・・・プーッ・・・プーッ・・・プーッ・・・
 
 
「あ、アワワワワワワワ・・・・・。」
『相変わらずきっついなぁ。そして、お見通し。』
「うう・・・何が何でもみつけなくっちゃ。」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「これかぁ!」
 
ガラッ
 
 
勢いよく入ってきたのは蓮。
私とはびっくりして蓮が持っているのを見た。
 
、まさしくこれだろう?ほら、雫型をしているではないか!」
「・・・んーん。ありがとう、蓮。ちょっと違うの。」
 
 
私は蓮にもう片方のピアスを見せた。
 
 
「・・・媒介か、これは。」
「ううん、ちがうよ。」
「ではなぜこんなに念を放っている?」
『・・・目を閉じて、そのピアスの中に流れているものを感じてみろよ。』
「・・・・・・・・・、貴様か?」
『・・・それはの”制御装置”だ。』
「黙れ。貴様には聞いていない。」
あー!もー!コイツマジでムカツク!呪うぞ、コラ!
「フン・・・貴様のようなヘッポコ扇風機の精霊の呪いなど・・・恐るるに足らず!」
 
 
 
2人(正確には1人と1霊)を仲裁して、本題に戻った。
 
「蓮、とにかく・・・これがないと、私・・・生きていけないの!」
「な、なに!」
「だから・・・だから・・・・・。」
 
 
ちょっと本気で泣きそうになるところをググッとこらえ、
蓮をジッと見つめた。
 
「わかった。貴様は必ずオレが何とかしてやる。
だから・・・そんな顔をせずに待っていろ。」
「ほんと?」
「オレは貴様には嘘は言わん。」
 
 
 
蓮の言葉がうれしくて、手を握りしめて微笑んだ。
 
 
「ありがとう、蓮。頼りになるよね。」
 
 
蓮はフッと笑ってまたどこかへ行ってしまった。
その後ろ姿を頼もしく見送る。
 
 
『お、、葉が来たぞ。』
、探し物はこれか?」
 
 
雫型のイヤリング。
うれしそうにしている阿弥陀丸。
 
「んーん。ごめんね葉。これも違うの。」
 
同じように片方のピアスを見せる。
 
『特殊な物でござるな。』
「おお・・・なんだかでいっぱいだな。」
『さすが葉だな。な、。』
「葉、探してくれて、ありがとう。」
「見つかるまで、オイラも一緒に探すからな。」
「うん。ありがとう。」
 
 
 
阿弥陀丸も嬉しそうにしていて、彼らもどこかへ行っちゃった。
 
 
 
 
 
「君の探し物は、これかい?」
「え?貴方は?」
 
 
葉によく似た髪の長い人。
大きな精霊と一緒に私の方へと近づいてきた。
 
「可愛いけど・・・これじゃないの。
貴方も探してくれているの?葉の親戚の方?」
「まぁ、そんなところだね。」
「そう。」
 
 
ニッコリと微笑んで、彼にお礼を言った。
 
「遅れました。私、って言うんです。」
「僕はハオ。」
「ハオさん?」
「ハオで良いよ。それよりも君・・・ちょっと変わった力を持っているみたいだね。」
「え?い、いや、そんなことは。」
 
 
ずいずいと寄ってきて、にっこり笑った。
背中には壁。
もう・・・逃げられない。
 
 
、僕の妻にならないか?」
「え?つ、妻?」
「そう。」
『おい、にさわるな!』
「・・・君の精霊?うるさいね。」
「そんなこと、ないよ・・・ね、。」
 
 
 
 
 
ーーー制御できない。
 
暴走していく。
身体が熱い。
 
 
 
『まっ、マズイ・・・誰か〜!おーい!!』
「なんだ?この大きな巫力は・・・?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
大きな力が私を支配しはじめて、私は”違う私”になっていった。
 
 
とまんない。
助けて・・・・・・・・
助けて・・・葉・・・阿弥陀丸・・・蓮・・・馬孫・・・・・
アンナ!!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「これ、アンタのでしょ?なくさないようにしておきなさいよ。」
 
 
 
パチン
 
 
 
 
 
『あ、アンナが持ってたんぐふぁぁぁああー。』
「うるさい、扇風機。呼び捨てにしないで。」
「アンナ!」
、アンタのソレ、制御装置みたいなもんだったのね。
・・・どおりで・・・力の半分も出てないはずだわ。」
 
 
 
 
 
私はアンナに抱きついて、たくさんたくさんありがとうを言った。
アンナはそっぽを向きながら大したことじゃないって言ってたけど。
 
 
 
 
「・・・僕のこと、忘れてない?」
「居たの、アンタ。」
、返事をまっているんだけどな。」
「ごめんなさい、ハオ・・・私、まだ家庭には入りたくないの。」
 
 
家庭に入っちゃったら、アンナともなかなか遊べなそうだし。
それはイヤ。
 
 
「・・・・・誰か、好きな人でもいるの?」
「それは秘密。」
 
にっこり微笑みながら、ハオに言う。
アンナはすごく嫌そうな顔をしてるけど。
 
「・・・フラレたんならさっさと帰ってよ。」
「キツイなぁ、アンナ。」
、コイツに関わっちゃだめよ。ろくな事、ないんだから。」
「そうなんだー。」
 
 
 
 
ハオに初めて逢って、ちょっとウキウキした。
アンナは迷惑そうな顔をしてハオに出てけと言い続けてる。
なんだかその光景が嬉しくて、笑っちゃった。
・・・なんで嬉しいのか、わかんないけど。
 
 
 
「また来るよ、。」
「今度はゆっくりしていってね。」
「・・・馬鹿なこと言ってんじゃないわよ、
こいつ、何するかわかんないのに・・・。」
 
 
 
不意にハオの顔が近くにあって、
なにか暖かいものが頬に触れて・・・。
 
 
「じゃあね、。」
ふざけんじゃない。
 
 
幻の左で吹っ飛ばされてしまった。
とりあえず手を振っておく。
 
 
 
、ちょっとは警戒心持ちなさいよ。馬鹿。
「アンナがいてくれるから、大丈夫だと思ったんだよ。」
「・・・・・今度からは甘い顔すんじゃないわよ。」
「うん。」
 
 
 
 
 
なんとかピアスも見つかって、一件落着。
あー、よかった。
お師匠様にぶっ飛ばされる所だった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
『・・・ぼっちゃま、一旦炎に戻られてはどうでしょうか?』
「馬鹿なことを言うな!
に感謝されるのはこのオレだ!何としてでも探し出す!」
 
 
 
 
 
「ねぇな・・・帰るか、阿弥陀丸。」
『もしかしたら、もう見つかってるかも知れぬな。』
「そうだな〜・・・。あー、疲れた。」
 
 
 
 
 
 
「・・・いいかげん起きなさいよ、扇風機。」
、なんでひっくり返ってるの?」
、持霊変えたら?」
『アガ・・・アガガ・・・・・。』