繋。
 
 
 
 
 
遠いあの日、
オレは”印”を投げ捨てた。
 
いらなかった。
消してしまいたかった。
できることなら、
この血全てをも大河に流してしまいたかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
自分の忌まわしさに気が付いたのは、
いつだったのだろう。
 
 
時間さえもうっとおしく感じ始めたのは、
いつからだったか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
血が血を産み、また血を求める。
永遠輪廻。
 
誰かが断ち切らなければ、永遠に。
 
 
 
 
 
道家の”印”を大河に投げ捨てた。
背に刻まれた刻印は、消えない。
ただ、
捨てた”印”は、決心の印。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
あれから、何年。
決心は、想いは、
オレの意志によって今、”結果”という現実になろうとしていた。
 
永遠輪廻は少しづつ崩れ去る。
 
自分の中に決着をつける時。
 
決着がついた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
目に映る、一輪の華。
 
 
 
 
もう、消えてしまったとばかり思っていたのに。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「蓮。」
「・・・フン・・・貴様か、。」
「昨日、私の太極のペンダント、壊れたの。」
「・・・・・だから、なんだというのだ。」
「貴方ね、蓮。」
 
 
 
風に乗った芳香が鼻腔をくすぐる。
の香り。
 
優しい、香り。
 
 
 
 
 
「蓮だと、おもった。」
「・・・円と、決着をつけた。」
「そう。」
「日本に戻る。」
「・・・・・・・・・。」
 
 
 
大河を見下ろして、
あの日、決心をしたことを思い出す。
 
傍には、がいた。
真っ直ぐな眼差しで、しっかりと見つめていた。
 
 
 
 
 
 
 
「あとから行くから。」
「なっ・・・、なにしに来る!」
「なにしにって・・・なんか来ちゃまずいわけでもあるの?」
「ない。」
「そう。じゃ、また日本でね。」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
華にはまだ、想いを伝えてはいない。
優しい華は、同じ場所にずっと咲いているものだとばかり思っていた。
 
 
 
 
「華に、清香あり。遠方より、我の元に来たる。」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 








オレの華を待つために、日本へと戻ることにした。