「そういうわけだから、よろしく。」
「「「「どういうわけだ!!」」」」
「・・・何、アンタ達・・・あたしの話を聞いていなかったの?」
「い、いや・・・アンナがきちんとはなしをして・・・ボエフォッ
、気にしなくていいわよ。」
「う、うん。」
 
 
元民宿・炎。
ここに私は住むことになった。
 
 
 
「私、って言います。よろしくね。
そしてこれが私といつも一緒にいる精霊のです。」
『風の精霊、だ。共々よろしくな。』
 
 
 
 
 
 
私達の共同生活。
嬉しくてたまらない。
楽しくて、たまらない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
、今日はゆっくり休んだら?」
「ありがとう、アンナちゃん。」
「・・・アンナで、いいわよ。」
「うん。」
 
 
 
引っ越しといってもあまり荷物がない。
好きなCDとお気に入りの服やバックや靴。
あとはいつも身につけている物ばかりだった。
 
 
 
 
 
「ふう。」
『だいぶ片づいたな、。』
「うん。」
『・・・よかったな。』
「ありがとう。」
 
 
 
 
 
 
新しいカーテンを付けて、夕焼け空を見つめていた。
コンポから流れる好きな歌。
安らぎの時。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
トントン
 
ー、入るぞ。」
「ああ・・・葉くん・・・。」
「片づけ、終わったんだな。」
「うん、お陰様で。」
「この曲かー・・・オイラもよく聴くんよ。」
「いいよね、この曲。」
 
 
空の色が段々トーンダウンしてきて、
キラリと瞬く星が増えていく。
 
 
 
「・・・アンナと仲良くしてやってくれ。」
「私の方こそ・・・アンナに助けてもらったから・・・。」
「そうか。んじゃ、待ってるからな。行くぞ、。」
、早く来いよ。』
「うん。」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
癒される場所に初めてたどり着いた気がした。
初めて人の心に触れた気がした。
 
 
私の時間は、ゆっくりと流れ出す・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「はー・・・食った食った。」
ちゃん、お味は?」
「うん、すごく美味しかったよ!凄いね、竜さんは!」
「めっ・・・メラ可愛いーーー!!!!」
「竜、アンタ、暑苦しいのよ。」
 
『おい、ホロホロ!どうなってんだこれは!』
「コロロ、のこと気に入っちゃったんだなー。うんうん。」
『ま、マジかよ・・・。』
殿は見た目屈強でござるな〜。』
『見た目だけじゃねぇよ。』
『それは弓なのですか?』
『ああ、これは見た目だけ。』
「なんだ、やはり見かけ倒しなのではないか。」
『ぼ、ぼっちゃま・・・。』
『は、ハハハ・・・でござる。』
『・・・〜・・・、何とかしてくれ〜!って、は?』
「ああ、ならアンナと風呂に行ったぞ。」
 
 
 
 
 
 
 
カポーン。
 
 
会ったばかりの時のように、特に会話はなかった。
でも、気にならない。
 
 
身体を洗い、髪もサッパリして、湯船に浸かる。
 
 
音のない静寂な世界。
ああ、こんなとこってあったんだ。
 
 
 
 
 
「・・・やっていけそうね。」
「うん。ありがとう、アンナ。」
「いいのよ、別に・・・。」
 
 
 
アンナの声。
 
”いいのよ、別に・・・。あたしには、葉がいるんだから。”
 
 
 
 
 
 
「フフフッ。そっか。」
「見たわね。」
「入ってきたのよ。」
「全く・・・ほんと困った能力だわ、霊視も・・・。」
「お互い様にね。」
 
 
 
アンナの笑顔。
私の笑顔。
 
今なら言える、胸を張って。
 
 
 
 
 
 
「生きてて、よかった。」
「・・・死にたくても、死ねないもの・・・あたし達は。」
「そうだねー。」
 
 
 
 
 
かぽーん・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「離せ〜!!!オレは行く!」
『てめえ行ったらやっつけてやるからな!』
「ハハハ・・・ホロホロがんばれよー。」
「葉!おい、!葉は風呂場に行ったぞ!」
『てめえー!アンナがいるのに何事だー!』
「それっ、今のうち!」
「・・・バカ共が・・・。」
「蓮も行くぞ!」
「なっ・・・!ほ、ホロホロ、離せ!!」
「我慢は体に毒だぜ〜!イヤッホロ〜イ!」
 
 
「・・・で、なにをそんなにはしゃいで見に行くってのよ、バカホロ。」
「う、うわっ・・・出たよ、アンナだよ。」
気安く呼ぶな!
 
バチーン!!
 
 
「おお、幻の左・・・。」
「フン。」
「で、は何をそんなに必死になってたの?」
『・・・ぁ〜・・・人の気も知らないでぇ〜・・・・・!』
「ウェッヘッヘッ、は人じゃなくて精霊だろう?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そんなはじまり。
そんな時間。
 
 
 
はじまったばかりの関係。